無意味な破片
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半分半分放送局長―アレクサンドロス大王はアリストテレスの生徒だった。なかなか考えさせる関係だな。
編集長―そう、大王の部下にもアリストテレス(Ἀριστοτέλης)の生徒がいた。当然、彼らの精神は科学と哲学の型で仕上げられた。といっても、戦争であまり学ぶ閑がなかったようだ。アレクサンドロス大王(Ἀλέξανδρος ὁ Μέγας)は思想家になれなかったことを悔やんだ。〈支配や権力のカテゴリーにおいてよりも知識において他人よりもすぐれた人間になりたい〉とアリストテレスに手紙を送った。[1]
放送局長―情熱があるな。
編集長―そして、科学的探検のために気前よく資金を出して、たとえばナイル川の源流に探検隊を送ったそうだ。征服と統一の情熱は二人に共通する。アリストテレスは、この世界の〈分散した知識〉を一つにまとめて〈配合して理解〉しようとする人間たちにインスピレーションを与えた。大王は東方遠征にアリストテレスの注釈が入った愛読書《イリアッド》を持って行き、研究のために現地のめずらしい植物などをアリストテレスに送ったそうだ。
放送局長―ただの好奇心からじゃないな。分散した知識というのは現代的な悩みだよ。
編集長―遠征の本当の目的は地球一周だろう。これはアレクサンドロス大王の生徒たちが試みたことだ。
特派員―アレクサンドロス大王が紀元前323年に死んだあと、まもなく哲学者も人生を終えた。象徴的ですね。
編集長―そうだな。地方自治と国家の安定を両立させるのはむずかしい。大王の死後、アテネの愛国者は自由のために起ち上がり、アリストテレスは親マケドニア派の指導者と疑われて死刑の判決を受けてアテネから逃亡した。それで胃病が悪化したということだ。
放送局長―ギリシアの栄光のデモクラシーも極端に悪化した。
編集長―アメリカ人の歴史学者によれば、デモクラシーの自滅だ。
放送局長―とぼけるかな?ゲオルギオス1世と言えば、明治天皇のようにギリシアを近代的に発展させた人だ。
編集長―そう、デンマークの王子から1863年17才でギリシア王国の第2代国王になった。トルコ支配の文化が残っていた時代で、ギリシアを蘇生させるために普通選挙などの近代化と領土拡張政策をして、1898年クレタ島をオスマン帝国から事実上独立させた。日本の文明開化と競争したような運動だ。[3]
アロマ―ゲオルギオス王子は、ロシアのニコライ(Николай II)皇太子の日本訪問に同行しましたね。実りの多い幸せな旅行になったはずだけど、暗殺未遂事件で暗転した。
特派員―フィリップ殿下は日本が降伏文書に調印した1945年9月2日、駆逐艦〈ウェルプ〉で東京湾をながめていた。ギリシアの視点から見れば、運命的なシーンですよ。どんな思いがしたでしょうね?[2]
放送局長―ギリシア文化と日本文化は世界の1級品だけど、政治的には全然いい関係がないな
編集長―不幸なことだ。日本の暗さを何とかしなければならないな。
アロマ―日本人のギリシア・ファンは多い。
1 世界の歴史; デュラント Wil Durant
2 Wikipedia
小学館 日本大百科事典
3 あん・ぱさん; ギリシアの王子/スミルナの大火/消費力が問題
編集長―そう、大王の部下にもアリストテレス(Ἀριστοτέλης)の生徒がいた。当然、彼らの精神は科学と哲学の型で仕上げられた。といっても、戦争であまり学ぶ閑がなかったようだ。アレクサンドロス大王(Ἀλέξανδρος ὁ Μέγας)は思想家になれなかったことを悔やんだ。〈支配や権力のカテゴリーにおいてよりも知識において他人よりもすぐれた人間になりたい〉とアリストテレスに手紙を送った。[1]
放送局長―情熱があるな。
編集長―そして、科学的探検のために気前よく資金を出して、たとえばナイル川の源流に探検隊を送ったそうだ。征服と統一の情熱は二人に共通する。アリストテレスは、この世界の〈分散した知識〉を一つにまとめて〈配合して理解〉しようとする人間たちにインスピレーションを与えた。大王は東方遠征にアリストテレスの注釈が入った愛読書《イリアッド》を持って行き、研究のために現地のめずらしい植物などをアリストテレスに送ったそうだ。
放送局長―ただの好奇心からじゃないな。分散した知識というのは現代的な悩みだよ。
編集長―遠征の本当の目的は地球一周だろう。これはアレクサンドロス大王の生徒たちが試みたことだ。
特派員―アレクサンドロス大王が紀元前323年に死んだあと、まもなく哲学者も人生を終えた。象徴的ですね。
編集長―そうだな。地方自治と国家の安定を両立させるのはむずかしい。大王の死後、アテネの愛国者は自由のために起ち上がり、アリストテレスは親マケドニア派の指導者と疑われて死刑の判決を受けてアテネから逃亡した。それで胃病が悪化したということだ。
放送局長―ギリシアの栄光のデモクラシーも極端に悪化した。
編集長―アメリカ人の歴史学者によれば、デモクラシーの自滅だ。
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アロマ―他になければ、ギリシア関連のニュース[2]。4月9日、イギリスのエリザベス女王の夫エディンバラ公爵フィリップ殿下(Prince Philip, Duke of Edinburgh)が亡くなられました。1921年生まれ、99才。心から哀悼の意を表わします。フィリップの祖父はギリシャ王ゲオルギオス1世(Γεώργιος Α΄)です。父はゲオルギオス1世の四男アンドレアス(Ανδρέας)、母はバッテンベルク家(Mountbatten)出身のアリキ妃(Alice of Battenberg)てすね。アリス。どこかで聞いたふうな名前ね。放送局長―とぼけるかな?ゲオルギオス1世と言えば、明治天皇のようにギリシアを近代的に発展させた人だ。
編集長―そう、デンマークの王子から1863年17才でギリシア王国の第2代国王になった。トルコ支配の文化が残っていた時代で、ギリシアを蘇生させるために普通選挙などの近代化と領土拡張政策をして、1898年クレタ島をオスマン帝国から事実上独立させた。日本の文明開化と競争したような運動だ。[3]
アロマ―ゲオルギオス王子は、ロシアのニコライ(Николай II)皇太子の日本訪問に同行しましたね。実りの多い幸せな旅行になったはずだけど、暗殺未遂事件で暗転した。
特派員―フィリップ殿下は日本が降伏文書に調印した1945年9月2日、駆逐艦〈ウェルプ〉で東京湾をながめていた。ギリシアの視点から見れば、運命的なシーンですよ。どんな思いがしたでしょうね?[2]
放送局長―ギリシア文化と日本文化は世界の1級品だけど、政治的には全然いい関係がないな
編集長―不幸なことだ。日本の暗さを何とかしなければならないな。
アロマ―日本人のギリシア・ファンは多い。
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1 世界の歴史; デュラント Wil Durant
2 Wikipedia
小学館 日本大百科事典
3 あん・ぱさん; ギリシアの王子/スミルナの大火/消費力が問題
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