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特派員―自分で理由が〈よく分からない〉というのは、歴史に残る一言ですね。
半分半分放送局長―分からないから、しようがなくそうする...この国際文化振興会の人事には環境サイン問題が見え隠れしてるよ。分からなければ、もう自分を失ってるということだ。
ナモネ氏―責任のある仕事はできないな。
アロマ―でも、分かっていながら恐怖と遠慮で言葉が出ないのかもしれない。
編集長―そうだな。この背景には確かに環境サインがあるね。周囲のいろんな事物が何か他の意味にリンクしていて、そういう記号のメッセージを分節して自分の行動を決めたケースだと思える。それを明快に話すことができても、精神異常患者にされたり暗殺されたりするような国だから、困る。
放送局長―国際文化振興会の異変は、他でもない徳川頼貞がそんなシナリオを書いたと教えてる。この日記はもっと早く敗戦後GHQの占領時代に出版するべきだったよ。

                  
特派員―外務省情報局を批判してるけど、これは内閣情報局という名称で知られてる機関ですね。
放送局長―右なのか左なのか、迷子になっちまうよ。
アロマ―情報局を調べてみたら、ウィキペディアにそう書いてた。でも、宮様がそんな重要なことを間違うはずがない。
特派員―何か知らないけど、これには深い訳があると思うね。ざっと説明すると、情報局とは第2次近衛内閣のとき1940年12月6日に発足。戦争に向けた世論形成、プロパガンダと思想取締の強化が目的。〈内閣情報部と外務省情報部、陸軍省情報部、海軍省軍事普及部、内務省警保局図書課、逓信省電務局電務課の情報事務を統合して設置された内閣直属の機関〉で、〈国内の情報蒐集、戦時下における言論・出版・文化の統制、マスコミの統合や文化人の組織化、および銃後の国民に対するプロパガンダを内務省・陸軍省などとともに行った。〉任務で特に目を引くのはこれですね。〈ラジオなどの放送無線、電話による放送事項に関する指導及び取締 /映画・蓄音機レコード・演劇・演芸の国策遂行の基礎たる事項に関する啓発宣伝上必要なる指導および取締 〉
放送局長―なるほど、曲の題名や歌の内容をも指導するということだな。
アロマ―メッセージを送るために。
ナモネ氏―それは戦後も変わってないよ、本当。
特派員―公然の秘密ですけど、ひとつの県にひとつの新聞という制度はそのときから続いてる。
編集長―起源がすべてを語ってる。

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有栖川宮通り
文化という美名に隠れて


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実存と表現

Filming:2009.7.7 大町交差点